
砂糖をはちみつで代用するときは、「砂糖の何分の1」とだけ決めず、まずレシピの単位と料理の目的を確認しましょう。大さじ同士とグラム同士では比べる量が違いますし、甘さを合わせることと、糖分・水分を合わせることも別です。
煮物や飲み物の甘みなら、少量から加えて仕上がりに合わせて調整。お菓子やパンは、水分や配合も変わるので、はちみつを使うレシピを選ぶ方が迷いません。「この換算表なら、どんな料理も同じ仕上がり」と考えず、何をそろえたいのかから見ていきましょう。
出典:共立食品「標準計量カップ・スプーンによる重量表」、ママパン「砂糖をはちみつに置き換えたい!」
なお、1歳未満の赤ちゃんには、はちみつやはちみつ入りの食品を与えないでください。通常の加熱や調理でも乳児ボツリヌス症の予防にはなりません。大人用の料理を取り分ける場合も、はちみつを入れる前に分けましょう。
出典:厚生労働省「ハチミツを与えるのは1歳を過ぎてから。」
目次
大さじ1杯ずつで入れ替えない!まずはgと容量を分けましょう
砂糖もはちみつも同じスプーンで量れますが、入る重さは同じではありません。共立食品の重量表では、次のように案内されています。
| 材料 | 小さじ1(5mL) | 大さじ1(15mL) |
|---|---|---|
| 上白糖 | 約3g | 約9g |
| グラニュー糖・ざらめ・三温糖 | 約4g | 約12g |
| はちみつ(同表では水あめと同じ欄) | 約7g | 約22g |
数値は共立食品の重量表による目安です。量り方や商品によって差が出るため、g指定のレシピでははかりを使いましょう。この表は重量の比較で、同じ甘さになる代用量の表ではありません。
出典:共立食品の重量表と計量のポイント
たとえば、上白糖大さじ1の約9gを、はちみつ大さじ1に替えると約22gになります。スプーンの杯数が同じでも、材料の重さまで同じになったわけではないんですね。まずは「大さじなのか、gなのか」をそろえるところから始めましょう。
「同じ甘さ」と「同じ糖分量」は別の話です
はちみつは、主にブドウ糖や果糖を含む甘味料です。全国はちみつ公正取引協議会も、これらを主成分として説明しています。はちみつを使った量、その中の糖の量、口で感じる甘さは、ひとつの数字ではありません。
出典:全国はちみつ公正取引協議会「よくある質問」
農畜産業振興機構は、糖の種類と温度による甘味度の違いを紹介しています。砂糖の主成分であるショ糖は、甘味度が温度の影響を受けにくいと説明されています。ここからも、糖分の量を合わせる計算を、そのまま「同じ甘さの保証」にしないことが大切です。
出典:農畜産業振興機構「砂糖の甘味度と温度の関係とは?」
煮物や飲み物で甘みを調整したいときは、最初から全量を入れず、少しずつ加えてみましょう。味見は食べるときに近い温度で、やけどに注意して。生肉などが入った加熱前のたれを、そのまま味見しないでください。
糖分と水分をそろえる計算例は?
製菓・製パン材料を扱うママパンは、はちみつを糖分約80%・水分約20%と置き、砂糖の重量を0.8で割ってはちみつの量を求め、その20%に当たる水をレシピから減らす考え方を紹介しています。
計算だけの例として、砂糖20g・水100gなら、20÷0.8=はちみつ25g、25×0.2=水分5gなので、加える水は95gとなります。
これは上記の仮定で糖分量と水分量を概算でそろえる例です。実際に作って確かめたレシピではなく、同じ甘さ・膨らみ・食感を保証するものでもありません。卵や牛乳を単純に5g減らせばよい、という意味でもないので、お菓子作りでは対応レシピを優先しましょう。
出典:ママパンの糖分・水分の再計算方法
料理とお菓子では、代用の決め方を変えると迷いません
| 作りたいもの | 代用するときの考え方 |
|---|---|
| 煮物・たれ | 甘みだけを調整したいなら少量から。香りと、とろみ・煮詰まり具合も確認する。 |
| 紅茶などの飲み物 | 一度に入れず、混ぜてから味を確認。大さじ同士の置き換えはしない。 |
| ケーキ・クッキー・パン | はちみつを使う配合のレシピを選ぶ。砂糖全量の置換率を自己流で固定しない。 |
| はちみつの香りを生かしたい料理 | 量だけでなく蜜源の香りも考える。砂糖の風味と同じになるとは考えない。 |
はちみつの香りは蜜源によって異なり、加温でも変わります。数字を合わせても、風味がそっくりにはならないんですね。いつもの味をそのまま再現するための代用か、違う風味を楽しみたいのかも、決めておくと選びやすくなります。
出典:全国はちみつ公正取引協議会の蜜源・香りの説明
代用する前の確認は、この4つ!
- 誰が食べるかを確認。1歳未満の赤ちゃんには使いません。
- 砂糖の種類と単位を見る。上白糖かグラニュー糖か、gか大さじかを分けます。
- 甘みの調整か、お菓子の配合変更かを決める。お菓子なら、はちみつ入りのレシピを探すのが先です。
- 量った分を記録する。調整できる料理は少量から加え、次回の参考にします。
細かい分量を量る道具で迷ったら、キッチンスケールの選び方も参考にしてください。はちみつが結晶して量りにくいときは、固まったはちみつの戻し方に整理しています。
砂糖とはちみつの代用は、単位・目的・水分を分けるのがコツ。「何分の1」とだけ覚えるより、手元のレシピでどこが変わるかを確認しましょう。料理の基本・分量の確認に役立つ記事も、台所で迷ったときにどうぞ。
一次資料確認日:2026年10月26日。本文の重量は目安、計算は明記した仮定に基づくものです。特定のレシピの成功や、健康・減量効果を示すものではありません。
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