
黒豆にしわが寄っても、すぐに煮直さなくて大丈夫です。吸水途中ならそのまま戻し、やわらかく煮えた豆なら煮汁に浸すことで、しわが落ち着く場合があります。まずは「いつしわが出たか」と「中までやわらかいか」を分けてみましょう。
目次
黒豆のしわは、出た場面で対処を変える
しわだけを見て「煮方を失敗した!」と決めなくてよいんです。乾燥豆を戻している途中にも、盛り付けてから表面が乾いたときにも、しわは出ます。
| 今の状態 | 次にすること |
|---|---|
| 乾燥豆を煮汁に浸したら、皮にしわが出た | レシピの戻し時間までは浸しておく。途中のしわだけで煮始めない |
| 煮ている途中。豆が硬く、煮汁から頭が出ている | 煮汁の量と火加減を見直し、レシピに沿ってやわらかく煮る |
| やわらかく煮えたのに、冷ましたらしわが出た | 煮汁に浸けた状態で落ち着かせる。保存は速やかに冷蔵 |
| 盛り付けた直後、表面が乾いてしわが出た | 清潔に取り分けた分を、取り置いた煮汁に浸す |
この表は、表示どおりに保存した乾燥黒豆を、清潔に調理しているときの話です。カビや異臭がある、長時間の放置など保管状態に不安がある場合は、しわを戻す作業を進めないでください。
やわらかい豆は、煮汁に浸して様子を見る
黒豆専門店の小田垣商店は、煮豆は熱いまま空気に触れるとしわの原因になり、しわが出ても数時間煮汁に浸すと状態が整うと紹介しています。豆がもうやわらかいなら、まず煮汁へ戻すのが順番です。
- 硬さを見る。一粒を取り出して冷まし、押してつぶれるくらいやわらかいか確かめます。熱い豆を直接つままないでください。
- 豆が浸る量の煮汁を残す。やわらかい豆を何度も混ぜたり、皮を引っ張ったりせず、やさしく扱います。
- 保存するなら、小分けして冷蔵する。清潔な浅い容器へ煮汁ごと分け、粗熱をできるだけ早く取り、速やかに冷蔵庫へ入れます。
「数時間浸す」は、室温に長く置くという意味ではありません。農林水産省も、煮物を鍋のまま放置せず、小分けして早く冷やすよう案内しています。しわを伸ばすために、常温で一晩置くのは避けましょう。
どの程度戻るかは豆の状態によるので、「何分で必ず元通り」とは言えません。食べかけの豆や、口をつけた箸で触れた豆は、保存用の煮汁・豆と一緒にしないようにします。
まだ硬いなら、しわ取りより煮上がりを優先
中が硬い豆は、やわらかく煮えた豆の乾燥とは別です。煮汁に浸けて待つだけで完成とせず、使っているレシピの水量と火加減に戻ってください。
小田垣商店の定番レシピでは、豆が煮汁から出るとしわが寄るため、煮詰まったら差し水をし、ごく弱火で煮るよう説明しています。強火で早く仕上げようとすると、皮が破れる原因にもなるそうです。農林水産省の黒豆煮でも、指でつぶれる程度のやわらかさを煮上がりの目安にしています。
一方、戻し始めのしわは、それだけで失敗ではありません。小田垣商店は、熱い煮汁に浸してしばらくするとしわが出ても、浸け続けるとふくらむと案内しています。戻す時間・煮る時間は豆やレシピで違うため、一律の追加時間を足すより、工程と硬さを合わせて見る方が迷いません。
煮汁を回したいときの落とし蓋と普通の蓋の使い分け、煮汁の量で迷うときのひたひた・かぶるくらいの違いも参考にどうぞ。下処理や煮物の基本は料理の基本・レシピにまとめています。
参考にした一次資料
- 小田垣商店:うす甘黒豆(空気に触れることとしわ、煮汁に浸す対処)
- 小田垣商店:定番の黒豆煮豆(戻し途中のしわ、煮汁・火加減)
- 農林水産省:黒豆煮・兵庫県(煮上がりの目安、煮汁から出さない注意)
- 農林水産省:冷蔵庫のかしこい使い方(煮物を小分けして速やかに冷却)
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