
焼き鳥屋さんのメニューに並ぶ「せせり」「ハツ」「ぼんじり」。名前は知っていても、鶏のどこなのか迷うことはありませんか? せせりは首、ハツは心臓、ぼんじりは尾骨の周り。砂肝は筋胃、レバーは肝臓なんです!同じ鶏でも、部位が違えば脂の量も歯ごたえも変わります。知っておくと注文がちょっと楽しくなりますよ。
ちなみに、ねぎま・つくねは部位の名前ではなく、材料や仕立て方を表すメニュー名。まず定番の部位を一覧で確認し、希少部位は店ごとの呼び方も見ながら選びましょう。
目次
焼き鳥の部位はどこ?まず位置を確認
まずは鶏の体のどこかをイメージしてみましょう。胸にはむね・ささみ、脚にはもも、首にはせせり、翼には手羽、尾にはぼんじりがあります。皮や内臓も焼き鳥に使われます。

位置と基本的な特徴は、農林水産省の鶏肉の部位図鑑と家畜改良センター兵庫牧場「鶏肉の部位」を照合して整理しました。食感は鶏の種類、切り方、焼き方でも変わります。
定番の焼き鳥はどの部位?名前・位置・特徴の一覧
| 名前 | 位置・正体 | 特徴の目安 |
|---|---|---|
| もも | 脚の付け根から上部の肉 | むねより脂が多く、うま味と弾力がある |
| むね | 胸の肉 | ももより脂が少なく、比較的淡白 |
| ささみ | 胸骨に沿った、むねの内側の肉 | 脂が少なく、やわらかい |
| せせり | 首の周りの肉 | よく動く部分で、弾力がある |
| 皮 | 首などの皮。使う場所は店による | 脂のコクがある。焼き方でパリッとした食感にもなる |
| 手羽 | 翼の部分 | 皮と肉を一緒に味わえる。骨付き・骨を外した串などがある |
| ぼんじり | 尾骨の周りの肉 | 脂が多く、こってりした味わい |
| 砂肝(砂ずり) | 食べ物をすりつぶす筋肉質の胃=筋胃 | 脂が少なく、コリコリした歯ごたえ |
| ハツ(こころ) | 心臓 | 弾力があり、レバーとは異なる食感 |
| レバー(きも) | 肝臓 | 内臓特有の風味があり、きめが細かい |
| やげん軟骨 | 胸骨の先端側の軟骨 | 細長い形で、コリコリした食感 |
| ひざ軟骨(げんこつ) | 脚の関節の軟骨 | 丸みのある形で、歯ごたえがある |
むねとささみは同じ?
ささみは胸の内側にある細長い筋肉で、むね肉とは分けて扱われます。どちらも脂は少なめですが、ささみは「むね肉を細く切ったもの」ではないんです。
手羽元・手羽中・手羽先はどう違う?
手羽の名前もややこしいですよね。手羽元は翼の付け根側です。手羽先は先端側を指し、その先の細い部分を除いたものが手羽中として販売されることがあります。店の「手羽串」がどの範囲を使うか、骨付きかどうかはメニューで確認してください。
砂肝・ハツ・レバーは全部違う内臓?
砂肝は筋胃、ハツは心臓、レバーは肝臓です。コリコリした歯ごたえを楽しむなら砂肝、弾力を求めるならハツ、内臓らしい風味ならレバー。こんなふうに選ぶと分かりやすいですね。好みは分かれるため、優劣を付けるものではありません。
希少部位や変わった名前は何を指す?
ここからは、専門店で見かける少し珍しい名前も見ていきましょう!同じ名前でも、店によって切り分ける範囲や串の内容が異なる場合があります。「えんがわ」「おたふく」「さえずり」などは、注文のときに「どこの部分ですか?」と聞いてみると確実です。
| 名前 | 何を指すか・確認点 |
|---|---|
| えんがわ・砂みみ | 砂肝の端や周辺の肉を指す例がある。魚のえんがわとは別物で、店の説明を確認 |
| おたふく | 胸腺を指す呼び名の例。首周りのどこまでを含めるかは店に確認 |
| かんむり | 頭のとさか。肉とは違う弾力のある部位 |
| さえずり | 気管など首周りの部位を指す呼び名。提供する範囲は店による |
| 白子 | 雄鶏の精巣。魚の白子ではない |
| 背肝 | 腎臓。「肝」の字が付くが、肝臓であるレバーとは別の部位 |
| そり・ソリレス | ももの付け根、骨盤のくぼみ付近の肉 |
| ふりそで | むねと手羽元の間、肩の部分の肉 |
| ハツモト・つなぎ | 心臓の根元の血管など。ハツそのものとは区別される |
| もみじ | 鶏の足先。形が紅葉に似ることからの名称。スープや煮込みにも使われ、一般的な焼き鳥串とは扱いが異なる |
かんむり・さえずり・ハツモトなどは農林水産省の焼き鳥の部位紹介を参照。呼び方の実例は、焼き鳥店鳥源氏の公開メニュー、食肉事業者のおたふくの解説と鶏白子の商品説明でも確認しています。これらの呼称を全店共通の規格として扱ってはいません。
ねぎま・つくね・ちょうちんは部位名?
ねぎま・つくねは仕立て方、ちょうちんは複数の部位を組み合わせた串の呼び名です。部位名と区別して覚えておけば、メニューを読むときに迷いにくくなりますよ。
| メニュー | 基本的な内容 |
|---|---|
| ねぎま | 鶏肉とねぎを交互に刺した串。もも肉を使う例があるが、使う肉は店による |
| つくね | 鶏のひき肉などを練って成形したもの。配合や軟骨入りかどうかは店による |
| きんかん | 卵になる前の未成熟な卵。果物のキンカンではない |
| ちょうちん | きんかんと卵管などを組み合わせた串。組み合わせは店に確認 |
メニューの仕立て方については、日本焼き鳥協会の部位・種類の紹介も参照しています。つくねの卵・小麦などの使用は名前だけでは分かりません。アレルギーがある場合は、材料と調理環境を店に確認してください。
初めてならどう選ぶ?食感と味で考える
- 肉のうま味と弾力:もも、せせり
- 比較的淡白な肉:むね、ささみ
- 脂のコク:皮、ぼんじり
- コリコリした歯ごたえ:砂肝、やげん軟骨、ひざ軟骨
- 内臓らしい風味:レバー。弾力を重視するならハツも選択肢
塩かタレか、悩むのも焼き鳥の楽しみですね。どちらを選んでも構いません。「この部位は必ず塩」と決める必要はなく、味付けが決まっている店ではその提供方法に従いましょう。会食で取り分けるときは、取り箸がない場合を含む箸のマナーも参考になります。
ささみやレバーも、中心まで加熱する?
鶏肉や内臓は、生・加熱不十分で食べず、中心まで十分に加熱します。新鮮さや表面の焼き色だけでは安全性を判断できません。
厚生労働省はカンピロバクター対策として、中心部を75℃以上で1分間以上加熱することを案内しています。家庭で焼く場合は、串の太い部分まで火が通るようにし、中心温度を測れる料理用温度計で確認すると判断しやすくなります。表面だけ焦げる場合の火加減は弱火・中火・強火の見分け方も参考にしてください。
生の鶏肉に触れた手・包丁・まな板は十分に洗い、加熱済みの焼き鳥や生で食べる食品への汚染を防ぎます。詳細は厚生労働省「カンピロバクター食中毒予防について」で確認できます。
食材の名前や特徴をもっと知りたいときは
焼き鳥は「どこの部位か」が分かると、次は脂や歯ごたえ、風味で選ぶ楽しさが増えてきます。聞き慣れない名称は店に確認し、同じ名前でも内容が変わる場合があると覚えておきましょう。
食材・飲み物の豆知識では、食材の名称や特徴、料理中の素朴な疑問を整理しています。
資料確認・改稿:2026年10月10日。公開資料を照合して整理した解説で、実食による比較・ランキングではありません。
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