日本では当たり前のテーブルマナーも海外ではマナー違反だったり。その逆もあったりと、世界にはたくさんの「文化の違い」がありますね。
っで今回のテーマは「独特過ぎる世界のテーブルマナー」日本と海外の違い。ということで、際立って日本と異なるマナーをいくつかピックアップしてみました。
えっ?っと思うような考えられない海外のテーブルマナーを見ていきましょう♪
目次
独特過ぎる世界のテーブルマナー全18カ国
日本とは違う独特で面白いテーブルマナーをいくつかピックアップしてみました。
中国のマナー
・お箸で人を指さない。
・麺類を切ってはならない。
お箸で人を指してはいけないというのは日本と同じですね。これは人を見下すという意味になります。また麺類を切ってはいけないのは長寿を意味し、長生きできなくなるという中国文化です。
韓国のマナー
・同席者は目上の人が食べ始めてから食べる。
・目上の人の前で飲み物を飲むときは横を向いて飲まなければいけない。
韓国では儒教の精神に基づいて、年長者を敬う習慣があります。また目上の人との食事の席でタバコもNG、お酒を飲むときは目上の人から顔、体をやや横にそむけ左手でグラスを隠して飲むのがマナー。
チリのマナー
・食べ物を直接手で触れてはならない。
・ご飯をのろのろ食べてはいけない。
日本ではピザやハンバーガーなど、当たり前のように素手で食べますね。チリでは手を使わないと食べにくいものもすべてナイフ、フォークで食べるという器用な国なんです。またご飯をのろのろ食べると「ご飯が好きじゃない」と思われます。
イタリアのマナー
・特別な理由がない限りチーズの増量を求めてはいけない。
・ケチャップを頼んではいけない。
日本ではチーズの増量を求めようが、ケチャップを頼もうが特に問題ありません。イタリアではチーズの増量は罪深い行為と考えられ、ケチャップは米国の下品な調味料と考えられています。飲食店でケチャップを頼むと調理する方への侮辱にあたるので気をつけよう。
タイのマナー
・フォークで食べてはいけない。
・お箸を使うと格好悪いと考える。
ナイフで切り、フォークで食べるという一般的なスタイルがある一方、タイではフォークはスプーンに載せる食器として使われています。またお箸を使うのが格好悪いという日本とは違う独特な考え方もびっくり。
タンザニアのマナー
時間に厳しい日本ではありえないマナーですね。タンザニアでは早く来すぎると招いた相手を侮辱することになります。独特過ぎる(笑)
ロシアのマナー
・音を立ててはいけない。
・お酒は割って飲んではいけない。
蕎麦やお味噌汁、麺類もそうですが日本ではズルズルと音をたて美味しそうに食べたり飲むことが多く特に気にすることはありません。実はロシアだけじゃなく多くの国で「音を立てて食べる飲む」というのは"動物が食事をする行為"と考えられマナー違反となります。またロシアではウォッカをストレートで一気に飲み干すことが友好のサインであり、断ると失礼にあたります。
イギリスのマナー
・スープの皿は手前をあげて奥側にスープを溜める。
・飲食店でスタッフを大声で呼んではならない。
日本人はスープを奥から手前にすくって飲みますがイギリスではその逆、手前から奥へスプーンを移動させてすくい、少なくなったら手前を持ち上げ奥側に溜めるのがイギリス流。また飲食店では大声でスタッフを呼ばず、すべてアイコンタクトでスタッフが気づくまで辛抱強く待つ人が多い。
インドネシアのマナー
東南アジア料理はスプーンをナイフ代わりに使い食べます。スプーンですくえるものはすくい、一口で食べれないものはスプーンでカットするという斬新スタイル。ちなみにフォークは添えるだけ。以外にスプーンだけでも器用に使えば大活躍するそうですよ。
ジャマイカのマナー
ジャマイカの方がどこまで信じてるかは謎ですが、日本にはそういった宗教的な言い伝えはありません。これも面白い食文化の違いですね。
ナイジェリアのマナー
こちらもどこまで信じてるかは謎。日本ではバリバリ卵を食べさせる(笑)
フランスのマナー
・食べ物は一品ずつが基本。テーブルに全品おかない。
・ガツガツ食べてはいけない。
・飲食店で割り勘してはいけない。
日本の食卓にはいろんな料理が並べられ、好きなものを取って食べるというスタイルに対し、フランスでは一品ずつテーブルに並べられます。テーブルにあるものが食べ終わると次の料理というスタイル。これはフランス料理店で経験されてる方も多いのでは?またフランスではガツガツ食べるのはマナー違反。フランスらしいエレガントな食べ方ですね。最後に割り感については、全部払うか、払われるかどちらか一つ。割り勘は野暮なこととされています。
インドのマナー
インドは手で食べる習慣があり、右手のみで食べます。左手はトイレでトイレットペーパー代わりに使うため。日本では考えられない衝撃的な文化の違いがわかります。しかし現代では手を使う人と使わない人は半々ぐらいで都会では欧米式トイレもある。
ドイツのマナー
・飲食店ではテーブルは自分で選ぶ。
・飲食店の水は無料ではない。
日本のレストランではスタッフに案内されるお店が多いですよね。ドイツでは誰も案内してくれません。入店したら自分でテーブルを選んで座ります。また日本では無料の"水"はドイツでは有料になり、ほとんどがスパークリングウォーター。ちなみにガスの有無は選べる。
エジプトのマナー
・塩などの調味料を足して食べてはいけない。
・熱いものをふーふーしてはいけない。
・食事は少し残すのがマナー。
塩などの調味料を足して食べる行為は侮辱と受け取られます。手にもつことすらNG。また熱いものを食べるとき自然とふーふーしてしまうのが日本人、対してエジプトでは息を吹きかけるのは衛生的によろしくない考えです。そして食べ物は全部食べないといけない日本の風潮とは異なりエジプトでは少し残すのがマナー。これは十分な量で満足しましたという意味になります。
エストニアのマナー
・落ちたパンは捨てる前にキスをする。
・焼きたてのパンを切ると災いがおこる。
・パンを逆さに置くと家庭内にいざこざがおこる。
・女性がパンくずを床に落としたら一生パンに困り、嫁にいけないといわれる。
・パンの切り口をドアに向けるとパンが逃げる。
・パンを片手でちぎる行為は母親の不幸を招く。
エストニアの黒パンにまつわる言い伝えです。エストニアでは黒パンを重要視していて、種類も数多い。落ちたパンにキスをしてから捨てるというのはロマンチックですね。
アメリカのマナー
・ナイフ、フォークでカットしたらフォークを右手に持ちかえて食べる。
・スープはかき混ぜてはいけない。
アメリカの正式な場では左手にフォーク、右手にナイフを持ち、一口サイズにカットしたらナイフをそのまま右側に置きフォークを右手に持ちかえてから食べるアメリカ独特の食文化があります。また日本人のようにスープを混ぜてから食べる行為はタブーとされていて、ズズズっと音をたてて飲むこともマナー違反です。
日本のマナー
・スタッフを呼ぶ時は「すみません」ではなく「お願いします」
・食べるときに左手を添えてはならない。
日本にも食事中のマナーはいくつかあります。その中で面白いと思ったものがこれ。以外とみなさんご存知でないかと思いますがスタッフを呼ぶ時ついつい言ってしまうのが「すいません」という言葉。正しくは「お願いします」と呼びます。そしてもう一つやってしまいがちなのが「食べるときに左手を添える」実はこれ器ごと口元にもっていくのが正しいマナー。持って行けない器は左手を器に添えておく。
「テーブルマナー」が出来たのはいつ?
テーブルマナーはいつの時代からあったのか?というと最も古いもので紀元前2500年ごろ古代エジプト・イセシ王時代のプタホテップの指導書に書かれています。
- 人々と食事するときは目上の人に従うこと
- みんな笑えば、あなたも笑うこと
- 食事の席では自己主張せず目上の人の見方で物事を見ること
つまりマナーとは「思いやり」であり、人との付き合いを大事にしなさい。ということが書かれています。
世界初のテーブルマナー本が出版されたのはいつ?
本格的なテーブルマナー本が出版されたのは13世紀。内容は以下の通り
・食べ終わった骨は元の皿に戻してはいけない
・食事中鼻は鳴らさない
・テーブルや周囲に唾を吐いてはいけない
・鼻をかむ、咳をする時は後ろ向きでする
14世紀になるとテーブルマナーはさらに細かくなっていき、15世紀にはイタリアの大富豪メディチ家の娘、カトリーヌ・ド・メディシスがフランス王のアンリ2世に嫁ぎフランスの野蛮過ぎる食べ方にびっくり仰天。
料理人はナタのようなもので切り分け、一頭丸ごと焼いた豚が並べられ、しかも手づかみで食べるマナーに衝撃を受けたそうです。
っで、このままではいけないと思ったカトリーヌは「フォークを使う」などテーブルマナーを確立していき世界最初のテーブルマナー専門書だと言われる「食事作法の50則」が生まれます。
この本はイギリスやヨーロッパ各地に知れ渡り、やがてテーブルマナーは広まっていくわけですが、イギリスとフランス両国のプライドで基本的なマナーはそのままに独自のアレンジがほどこされるようになりました。
テーブルマナーに「フランス式」と「イギリス式」があるのはこのため。
まとめ
日本では考えられないようなテーブルマナーがいくつもありましたね。
これはもう民族の風習や生活環境がその国によって様々ですから仕方のないこと。共通させるものではないということを覚えておきましょう♪
旅行で異国へ行く場合は、その国のテーブルマナーについて一度目を通しておくことを忘れないように♪