ファミレスやファーストフード、居酒屋やBARなど、飲食店には必ず「メニュー表」というものがあります。

 

みなさんが普段何気なく見ているメニュー表にはありとあらゆる戦略が詰め込まれ"意図的に注文させられている"といっても過言ではありません。

 

特に大手チェーン店となれば、そういった戦略は当たり前の話です。

 

本来注文されたら人気になるであろうメニューも、戦略のないメニューだと「注文されません」
どれだけ美味しいものでも「注文されません」もったいないと思いませんか?

 

そこで本記事では「注文されないメニュー表と注文されるメニュー表」の違いを見ていき、同時に注文されるメニュー表の作り方を解説していきます。

メニュー表の役割を知っておく

テーブルに並べられたメニュー表

お客さんがお店に入って最初に見るもの、それがメニュー表です。

 

「どんなメニューがあるのか?」「どれほどの値段か?」「コンセプトは何か?」などの"お店情報"を得るためです。

 

ネット社会となった今、下調べやお店に入る前の看板である程度把握してると思いますが、メニュー表は「さらに具体的に且つダイレクトにお店を知るためのアイテム」として非常に重要な役割を担っています。

 

お店側は情報を提示し、お客さんはその情報を頼りに注文する。という一見普通の流れですが、実はメニュー表の"見せ方"によって注文されるメニューを「ある程度コントロール」することができます。

 

ここで重要なのは「注文してもらうメニュー表ではなく、注文されるメニュー表」を作らなければなりません。

 

厳密に言うと注文"させる"メニュー表を作り、客単価をコントロールするのが狙いにあります。

「注文されないメニュー表」と「注文されるメニュー表」の違い

メニュー表のイラスト

ただ品物を並べただけのメニュー表と、戦略をもったメニュー表とでは年間を通してみたとき数百万もの違いが出てきます。

 

お店の外観や内観、料理やサービスも完璧!でもメニュー表はフル無視。これではそのお店の100%は引き出せませんよね。商売はすべてが完璧に出来て結果が現れるもので、一つの妥協が閉店へ繋がることもあります。

 

売上が伸びない…なぜ?料理がまずい?接客態度か?というとき「メニューを変更しただけで」飛躍的に伸びたということもあります。しかも比較的低コストで行えるので迷わず改善すべき点です。

 

まず、注文されないメニュー表(悪いメニュー)と、注文されるメニュー表(良いメニュー)の違いをざっくり見ていきましょう。当てはまるものがあれば改善の余地ありです。※後に改善方法も解説します。

悪いメニュー・良いメニューのざっくり表
悪いメニュー 良いメニュー
看板メニューがない 看板メニューがある
おすすめが複数 おすすめが少数
メニュー表が見にくい メニュー表が見やすい
デザインがお店にマッチしてない デザインがお店にマッチしている
値段の相場が違う 値段の相場が妥当
メニュー表に写真がない メニュー表に写真がある
日替わり別メニュー表がない 日替わり別メニュー表がある
店内ポップがない 店内ポップがある
オーダー時にセールスしない オーダー時にセールスする
オーダー数の統計をとっていない オーダー数の統計をとっている

注文されるメニューに改善する方法

右肩上がりのグラフ

上記のざっくり表からどうして注文されるようになるのか?という具体的な解説をしていきます。

 

心がけてほしいのは

 

「注文してもらうメニュー表ではなく、注文されるメニュー表」を作ること。

 

そしてお客さんが注文したものが人気メニューになるのではなく、お客さんに注文させたものが人気メニューになっていきます。

 

ということを頭に入れて見ていきましょう!

看板メニューを作る

看板となるメニューがあれば、それを中心にメニューを作成していきます。

 

そのお店の「目玉」が明確ならお店のコンセプトとして確実にお客さんに伝わります。例えば私が面白いと思ったのが「ビア缶チキンを売りにしてるお店」

 

缶ビールとチキンを使った料理で、丸鳥を丸々使用し見た目がとにかく豪華でインパクト大。メニュー表も「これを頼む前提」で構成されています。注文しなかったら「なにしにきたん?」という勢いで。

 

こんなやつ

ビア缶チキン
ビア缶チキンの缶の部分

「目玉」が明確で、店内は徹底したコテージ風。実際に来店した記事がこちらです。ご参考ください。

 

とびっきりの看板メニューがなくても海鮮料理をメインにしてるなら海鮮料理を全面に押し出す書き方が理想でしょう。

おすすめを少数にする

あれもこれもおすすめにしたら、あれもれこも注文されるわけではありません。むしろ見にくくてお客さんを迷わせてしまうばかりか、本当のおすすめが埋もれてしまい逆効果です。

 

おすすめを出すなら「カテゴリーを分けて、そのカテゴリーに極少数」のほうが効果的。

 

例えば肉料理なら「肉類おすすめ」海鮮料理なら「海鮮類おすすめ」とカテゴリー別にしたほうが注目されやすく、意図的に注文させることができます。

メニュー表は見やすくする

看板メニューもない、おすすめばかり、フードやドリンクメニューがダラダラ並ぶメニューは非常に見にくいです。

 

お客さんの目線で考えるとわかりますが「大きな印」があったり「フォントが太い」と、とてもわかりやすく伝えることができます。

 

実はこれ、あまりにも基本的なこと過ぎて疎かになっているお店が非常に多く、注意点の一つとしてあげられます。

お店のコンセプトにマッチするデザインにする

極端な話、ハワイ料理なのにメニュー表は和文字だったり、デザインがゴリゴリの中華風だったらわけわかりません。

 

お店のコンセプトがあり、その雰囲気とメニュー表をマッチさせることは絶対。
メニュー表全体に気を配るわけですが、文字の雰囲気はもちろん背景のデザイン、メニューブックの素材までも目を向けてお客さんに違和感を与えないようにしましょう。違和感は不安にさせるだけです。

値段の相場を妥当にする

目玉の料理を注目される位置に置いて、客単価をある程コントロールするわけですが、目標とする客単価に目を向け過ぎて値段相場が妥当じゃなくなる場合もあります。

 

当然お客さんからしたら、同じ料理なら相場が妥当なところへ行きたいと思うのが普通です。

 

逆に安過ぎると利益が出ないので、これもNG。適切な値段を提示する必要があります。

 

もし、値段設定を高めにしたいならお客さんに納得してもらえるだけの説明文をメニュー表に書いてください。例えば、この料理の素材はどこどこ産で、普段なかなか食べれない希少価値があるものです。など。

 

それだけで相場より上であろうとお客さんは納得して注文してくれます。

メニュー表に写真を入れる

写真があるものと、料理名だけのものなら間違いなく写真があるものに注目します。というのも「食事は五感で楽しむもの」であり人は食べ物の匂いをかいで美味しそうと思ったり写真を見て食べてみたいと思うものです。

 

料理名と一緒に写真があるだけでその食べ物の情報を圧倒的に早く伝えることができ、お客さんもイメージしやすくなります。

 

「誰のためにあるメニュー表なのか?」ということも意識していくことが大事。どんな料理なのか店員だけが知っていても意味がありません。早く情報を得たいお客さんには早く情報を伝えられるものを用意してあげましょう!

 

また、写真付きでアピールするものはやはり「注文させたいもの」を優先的に載せるべきです。

 

注意点としては「不味そうな写真はNG」です。当然ですが、どれだけ味に自信があっても注文されなければ意味がありません。写真を載せる場合はプロに任せるかある程度美味しそうに見せる工夫が必要です。

日替わり別メニューを用意する

これは顧客のリピート率を向上させるための手法です。

 

通常メニューとは別に日替わりメニューを用意することで「常に変化している」ことをアピールしお客さんに"新鮮感"を与えます。

 

商売において「2:8の法則」というものがあり、これは2割の顧客が8割の売り上げを作っているという法則で、顧客がどれほど大切な存在なのかがわかります。

 

顧客は手放してはならない!手放さない為には"新いことをしていく"ことが大事。

 

飲食店とは関係ありませんが、あのUSJが激減する来場者数を回復させたのも、ディズニーランドが98%という驚異的なリピート率をたたき出しているのもすべて「新いことをしてきたから」なんです。もっともそれだけではありませんが、新いことをしていくのはどの業界においても大事なことです。

 

というように顧客は常に新しいことを求め、それを提供してくれるお店へいきます。
お店の熱烈的大ファンでない限り、同じメニューばかりではいつか顧客が離れてしまうので日替わり別メニューという形で新しいものを提供しリピート率を向上させましょう。

 

リピート率の向上や集客・顧客獲得方法について詳しくはこちらをご参考ください。

店内ポップを作る

お客さんが見るのはメニュー表だけではありません。テーブルから見える場所にデカデカと貼られてる料理の写真やキャッチコピーも注目してくれます。

 

メニュー表だと小さくて見ずらい写真もポップなら大きくアピールすることができ「とりあえずこれで」と注文してもらえる環境作りも大事です。

オーダー時に口頭でセールスする

注文させたいメニューはメニュー表に書くだけじゃなく、お客さんが席に着いた時やオーダー時に口頭でセールスするだけでオーダーされる確率がグンと上がります。

 

「じゃぁそれで」とついつい言ってしまうことありませんか?読むより"聞く"方がわかりやすく、こういった口頭セールスを徹底するだけで注文数をさらに伸ばすことができます。

 

注意点としては、あれもこれもおすすめしては本当に注文させたいものがぼやけて逆効果になってしまいます。適度な数で伝えてあげることが大事。

オーダー数の統計をとる

注文させたいメニューはもちろん他メニューも実際何がどれだけ注文されたのか?必ず期間を決めてすべての統計をとってください。1日~1ヵ月、または季節別など。

 

だいたいや、これぐらいだろうではなく確実なオーダー数を把握しておくこと。

 

もし注文させたいものが注文されない場合、統計を取っていることで以下のような改善点を見つけることができます。

メニュー表のアピールする位置は適切かどうか

この位置が不適切な場合、注文されない可能性があります。よく注文されるメニューが何ページ目にあるのか?どの位置にあるのか?を把握できれば、その位置に注文させたいメニューを置くことができます。

裏人気メニューがわかる

アピールしてないのによく注文されるものは裏人気メニューです。そもそも注文させたいものに需要がなさ過ぎるという点も考えられるので、あえて狙い目を裏人気メニューに変更するのもありです。

デザインやポップなど変更後の変化が数字で見れる

例えばデザインの変更前と変更後の注文数の違いだったり、ポップの位置や売り文句といった変更もすべて数字で見れるのでわかりやすいです。お店の雰囲気や客層、注文されやすい席、注文させたいメニューなどお店によって様々で何が正解かはわかりません。「計画→実行→評価→改善」というPDCAサイクルを徹底して行っていくことが大事です。

まとめ

普段私たちが目にするメニュー表にはあらゆる戦略が練り込まれています。

 

本記事では「注文されるメニュー表を作る」ということでしたが、忘れてならないのは"お客さんの満足度"です。

 

そのメニューはお客さんにとって見やすいのか?わかりやすいのか?

 

っと見る目線を変えるだけでも改善点に気づくこともあります。
低コストで売上が数%上昇する可能性があるわけですからもう一度お店のメニュー表を見直してみてはいかがでしょうか?♪